レーザートーニングとは
レーザートーニングも数あるレーザー治療のひとつです。同レーザーの登場によって、今まではレーザー治療が不向きとされていた肝斑についても用いることができるようになりました。これはQスイッチヤグレーザーのひとつでもあります。
ヤグレーザーは、ルビーレーザーよりもエネルギーの強い光を発することができ、皮膚の深い層にあるしみまで治療することが可能というものですが、そもそも肝斑などの一部のしみは、レーザーを照射することで逆にメラニンを活性化させるリスクが考えられることから禁忌とされてきました。
レーザートーニングでは、エネルギーの強いヤグレーザーを使用はするものの、従来のレーザー治療とは異なる弱い出力で広範囲に照射していくという方法を採用しています。これによって、メラノサイトを活性化させずにメラニンを減らすといったことが可能となりましたので、レーザーによる治療も行えるようになりました。
レーザートーニングが有効とされる主なしみ など
- 肝斑
- 雀卵斑(そばかす)
- くすみ
- 色素沈着(にきび痕)
- 毛穴の開き など
施術について
事前にカウンセリングや診察を行い、健康状態やお肌の状態を確認していきます。医師が施術に関して問題ないと判断したらレーザートーニングによる治療の開始となります。メイクを落とし、目をしっかり保護してから、レーザーを照射していきます。時間は10~15分程度です。施術中は顔全体に均等に照射していくのですが、その際に肌をゴムで弾いているかのようなパチパチとした刺激はありますが、痛みを強く感じることはありません。その後は、照射によって赤みを帯びている肌を冷却して終了となります。所要時間は30分程度です。
施術後の注意点
レーザーを顔面部に均等に照射していますので、全体的に肌が少し赤みを帯びて見えますが、これは数時間経過すると改善するようになります。また、施術によって肌が紫外線のダメージを受けやすくなっていますので、日焼け止めを使用するなどの対策も必要です。
なおレーザートーニングでは、パワーの弱いレーザーを広範囲で照射していくという治療法なので1回で激的な効果がみられるということはありません。そのため、何回か通院する必要があります。肝斑治療の場合は、1~2週間に1回の間隔で通院し、最低でも7~8回程度は通う必要があります。飲酒については、当日は控え、翌日からにします。メイク、入浴、洗顔などは当日より可能です。
また肝斑の治療では、レーザートーニングだけでなく、従来からのトラキネム酸やビタミンCといった内服薬も併用していきます。